トップページ | 群像 その1 »

2006年2月13日 (月)

登記のことは書かないの?

このブログを見てくれた知人より、有難いご指摘を頂きました。

「司法書士なのに、登記のことは書かないの?」と。

ごもっともです。ですから今日は予定を変更して、不動産の登記について触れてみます。手続の話なので面白味に欠けるかも知れず、実は今後も書くつもりはなかったのですが、オーダーとあれば頑張って書く義務がありますから(とは言いつつも、テーマのご指定は少しうれしい)。

さて、まずは【不動産登記とは?】から入りましょう。

不動産登記とは、ごくごく簡単に言えば「不動産に名前を書く。」ことをいいます。とは言え、まさか油性ペンでダイレクトに名前を書いて「私のです。」と言うわけではありません。しかし発想はそれと同じで、「この不動産の上に権利を持っている」ことを登記簿という公の帳簿に記録してもらう、このことを指して「登記を受ける」と呼ぶわけです。

登記簿は、登記所(=法務局)という役所で公示されており、費用さえ払えば誰でも見ることができます。そうして登記簿を見た人は、(この不動産は○○さんのものだな。)と推定することができるのです。

なぜ「推定」なのか?これは後日に措くとして、今日は登記の最も大事な効力と言える「対抗力」についても少し。

登記の対抗力とは、自分が不動産の上に持っている権利、例えば所有権を第三者に主張するため必要とされる力をいいます。つまり、「自分はこの不動産について登記を受けている。だから君のものとは言えない。」と他人に主張し、対抗するための要件なのです。このことから、‘登記は不動産物権変動の対抗要件’と呼ばれています。

そして恐るべきは、この不動産登記、原則「早い者勝ち」とされているのです。

例えば、ここにXさん所有の不動産があり、これをAさんが買ったとします。しかしXさんは何を思ったのか、同じ不動産を後から来たBさんにも売ってしまい(いわゆる「二度売り」)、しかもBさん、先に買ったAさんを差し置いて登記まで受けてしまいました。さて、AさんとBさん、どちらがこの不動産の権利を取得することができるでしょうか?

そう、答えはBさん。なぜなら先に登記を受けることで、第三者であるAさんに対抗する要件を備えた、とされるためです。一見理不尽ですが、買ってすぐに登記を受けなかったAさんの落ち度も考えなければなりません。これは最大限単純化した話ですから、興味がある方は民法177条について調べてみてください。

また気が向いた時は、こうして司法書士らしいことも書こうと思います。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165502/8650596

この記事へのトラックバック一覧です: 登記のことは書かないの?:

コメント

コメントを書く